相続は何もしないでおくとどうなりますか
相続とは、亡くなった人の財産が相続人に引き継がれることです。特に何もしなくても当然に引き継がれます。
何もしないで放置しておくと国のものになってしまうというようなことはありません。
①、しかし、注意しなければならないのは、財産の中にはローンなどの借金、未納の税金や連帯保証などの負債も含まれるということです。引き継いだ財産の範囲で支払えるものならいいのですが、財産以上に多額の場合はそれを相続人が支払わなければなりません。
そうならないためには、3ヶ月以内に、相続財産の範囲で負債を引き継ぐ「限定承認」か「相続放棄」を家庭裁判所で手続きする必要があります。
②、それから、相続税の課税対象となるときは10ヶ月以内に申告・納税しなければなりません。
③、また、相続人が2人以上いる場合はすべての財産が相続人全員の共有になり、何かするときは必ず全員で行わなければなりません。これを避けるためには、相続人ごとに財産を分割するいわゆる遺産分割が必要です。一人が土地、他の一人が預金をとか、預金を折半するとかということです。
これには期限はありませんが、①②との関係で時期を考えることになります。
④、土地や建物の登記などの名義変更が必要となります。
登記せず放置すると、売却などできませんし、相続人が亡くなった時には関係者が増えてさらに相続の登記が複雑になりますので、なるべく早く手続きするのが肝心です。
相続は、できるだけ早めに専門家に依頼して、必要な手続きをとることが大切です。
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